2018年10月には、6本の映画を観ました。一番のオススメは、「イコライザー2」に決定!
「M:I フォール・アウト」に並ぶ、今年の激アツヒーロー映画の傑作。
次点は「バッド・ジーニアス」。いずれも年間ベストとしても良い作品。
さらに、「2001年宇宙の旅」も傑作でしたが、これは別格といたします。

2018年10月に、主に劇場で観た映画に関する感想などを書き留めておきます。
新しい作品を観るごとに、また何か思いついたたびに随時追加更新していきます。
ネタバレはしないように努めていますが、場合によってはその限りでないのでご注意ください。

2018年10月30日 2001年宇宙の旅(IMAX)

突然!今日これを観ないでどうする!!という思いにかられ、劇場に駆けつけました!!!

大スクリーで観た「2001年宇宙の旅」は想像を上まわる迫力、緻密さ、今なお色褪せぬ洗練でまさに圧倒された。映画ファンは今、これを観ずして何を観るのだ!と言いたい!

僕は以前一度スクリーンで観ているのだけど、いつごろだったのか記憶がない。1978年の再公開時だったのかな?小学生の時に観ているのか?

僕はそれほどこの作品を繰り返し観た方ではないけれど、今回、カット単位で全シーンが記憶にあることに驚いた。いつの間にか自分の原点的な作品になってたんだな。

2018年10月28日 デス・ウィッシュ

〈極私的世直しアクション映画〉としては「イコライザー2」が頂点を極めてしまったので、ここでいったん原点回帰ですね。エゲツない暴力描写も満載で、これぞB級アクション映画です。

〈極私的世直しアクション映画〉というのは今思いついた造語(?)だけど、ミクロな動機:〈私的復讐〉に出発してマクロな正義:〈世にはびこる理不尽さを正す〉ことに繋がって観客の溜飲を下げる系のアクション映画のことです。

比較してみると、「イコライザー2」 は後者の比重が高く、「デス・ウィッシュ」 は前者の比重が高い。「ジョン・ウィック」 は徹頭徹尾前者寄り。 #ナーメテーター映画 と称されることもありますが、本作では「実は凄腕だった」要素はないので造語を作ってみた次第。

余談ですがフーディーを被って悪人を狩りまくる姿は「アンブレイカブル」のセルフパロディーでしょうか(そんなわけない)。「グラス」が楽しみですな。

これも余談だけどさ、アメリカの銃規制問題ってやっぱりなかなか難しいよね。この作品は、はっきり〈反銃規制〉映画だよ。またもやアメリカでは銃乱射事件が起こったところ…

2018年10月27日 アンダー・ザ・シルバー・レイク

説明のつかない符号の連鎖、着地なく不安感だけを残す映像。観客は宙ぶらりんな状態のまま、展開を見守るしかない。
やがて奇妙な世界観が提示されるが、謎が解明されたというカタルシスはない。
にもかかわらず魅力的としか言いようがない。

とりあえず、ヒッチコックオマージュというところだけが、この映画を観ている最中の心の安定のヨスガであるが、終盤近く、あの曲が流れる下りがあったりして、昔読んだ小説「フリッカー、あるいは映画の魔」なんてのを思い出したりした。

あ、でも「イット・フォローズ」でも、ラスト、ちょっと「しょぼっ」って思ったところがあって、本作もラストちょっとそうだったかな。

この映画もひとに説明するのが難しいなぁ。「悪夢版『ララランド』」ってのには座布団あげたい。

2018年10月21日 耳かきランデブー

  • 公式サイト:
  • IMDB:

「たまえのスーパーはらわた」との併映で観ることになった作品であるが、これはこれで愛らしい小作品であった。
ラストのプロポーズ(に至らないまで)のやりとりが、ふふって感じでよろしい。そしてラストカットの切れ味はさすがである。

2018年10月21日 たまえのスーパーはらわた

「たまえのスーパーはらわた」×「耳かきランデブー」二本立てを観に調布に遠征。
「たまえ〜」は「カメ止め」に通底する要素満載なのでファンは必見。
なにより、たまえ(白石優愛)がかわいい。

鑑賞後に公開までの経緯を調べてみたところ、今年の春、沖縄国際映画祭で初お披露目したものから、この上田監督ブームを受けて、再編集と整音を行っての全国公開と相成ったとのこと。
時期的に、「カメラを止めるな!」製作後〜公開前に撮った作品ということでしょう。
ところで、整音ってどのような作業を経たのか知らないのですが、なかなか工夫されたのではないでしょうか。
この規模の映画にしては音声が大変聞き取りやすい。
特にたまえの早口寄りのセリフが聞き取りやすく、また、声質の愛らしさが際立っていたと思う。

2018年10月20日 イコライザー2

2回目の劇場鑑賞。

2018年10月13日 バッド・ジーニアス ー危険な天才たちー

「カンニング」という不可能ミッションに挑む高校生達を描くケイパー・ムービーの傑作。
同時にこれは、アツアツの、そして痛ましく切ない青春映画の大傑作でもある!
この言葉を軽々しく言うのはやめたいのだが、言わざるを得ない。今年度ベスト級!

そもそも〈小さな犯罪〉がモチーフなので、あっと驚く大仕掛けなアクションはないのだが、要所要所のキメの細かいサスペンスの積み重ねと、危機からの脱出が見事に組み立てられており、ケイパー・ムービーとしてただただ面白い。

加えて、夢と挫折、友情と決別、親、あるいは社会への反発と和解などが見事に盛り込まれた青春映画でもある。ノイジーな恋バナを絡めずタイトに作り込んだ製作陣のクレバーさも讃えたい。

クールな映像、キレのいい編集も讃えたい。アジアの映画って、「荒削りだけどイキがいい」っていうレベルではもはやない。ものすごく洗練されている。富永愛を彷彿とさせる主演のチュティモン・ジョンジャルーンスックジンは間違いなく次世代のスターになる!

それにしても、いい映画観たあと、ひとりで酒飲むの最高すぎるな。もう、最短距離でダメ人間爆誕ですわ

2018年10月08日 イコライザー2

今年は何度もこの言葉を書いていますが、常に本気で言っております。
そして今日、またこの言葉を書かねばならない。
「また、今年ベスト級の作品を観てしまった」と……

市井の人々の姿が、そして弱い者、苦しんでいる者への慈しみが実にていねいに描かれる。それは時に詩情すら感じさせるもので、ジャンル映画を超えた感動を与えてくれる。

たとえば「ミッション:インポッシブル フォールアウト 」(もちろん大傑作)のような作品と比べてはもちろん、近年のアクション映画としては異例とも言えるスローなテンポで物語は進む。

だが、ためにためてたどり着くクライマックス、黒沢的な大暴風雨の中で展開される決闘シーンは、アクション映画史に残るものであるといっても過言ではない。大傑作!!

全くの余談だけど、”equalizer”って米俗語では「銃」って意味があるんだって。「銃」を持つことで、「権力」と「対等(=equal)」になるって発想なのかな?アメリカの銃規制問題って、日本人にははかりしれない思想的奥行きがあるんだよね

これも余談だけど、この映画の宣伝で「19秒」強調しすぎ。実際に「19秒」じゃないし、そんなシーン一個もないし。